子どもが突然けいれんを起こすと、本当に焦りますよね。
「救急車を呼んだほうがいい?」
「何をすればいいの?」
初めて見ると、パニックになってしまうのも無理はありません。
熱性けいれんは突然起こるため、いざというときに慌てないよう、あらかじめ基本的な対応を知っておくことが大切です。
この記事では、熱性けいれんが起きたときにまずすること、やってはいけないこと、119番を考える目安、受診時に伝えたいポイントについて分かりやすく解説します。
熱性けいれんとは?
熱性けいれんは、発熱に伴って起こるけいれんです。
乳幼児から幼児期の子どもにみられ、手足がガクガク動いたり、意識や反応が一時的に変化したりすることがあります。
多くの場合は自然におさまりますが、「熱があるから熱性けいれんだ」と家庭で断定することはできません。
初めてけいれんを起こした場合や、いつもと違う様子がある場合は、医療機関へ相談することが大切です。
熱性けいれんが起きたら、まず何をする?
けいれんが起きたときは、まず子どもの安全を確保することを優先しましょう。
① 周りの危険な物をどける
けいれんによって体が動くため、周囲に硬い物や尖った物がある場合は、ぶつからないように離します。
転落する可能性がある場所にいる場合は、安全な場所へ移します。
② けいれんが始まった時間を確認する
けいれんが何分続いているかを確認することは非常に重要です。
時計を見る、スマートフォンで時間を確認するなどして、けいれんが始まった時刻を記録しておきましょう。
可能であれば、けいれんの様子を安全に動画で記録しておくと、診察時に医師へ状態を伝える際の参考になることもあります。
ただし、動画を撮ることよりも、子どもの安全確保を優先してください。
③ 呼吸や顔色を確認する
けいれん中は、呼吸や顔色の変化にも注意しましょう。
呼吸が明らかに苦しそう、呼吸が止まっている、顔色や唇の色がおかしいなどの場合は、緊急性が高い可能性があります。
その場合は119番への通報を優先してください。
④ 吐いた場合は気道をふさがないよう注意する
嘔吐した場合は、吐いたものが気道をふさがないよう注意します。
可能な範囲で体を横向きにして、口や鼻の周りを確認しましょう。
ただし、けいれん中に無理に体を押さえつけたり、急激に姿勢を変えたりすることは避けてください。
熱性けいれん中にやってはいけないこと
けいれんを起こすと、「舌を噛まないようにしなきゃ」と考えてしまうことがあります。
しかし、昔から言われてきた対応の中には、現在は行わないほうがよいものもあります。
口の中に指や物を入れない
けいれん中に口の中へ指やスプーン、タオルなどを入れないでください。
口の中を傷つけたり、物を誤って飲み込んだりする危険があります。
舌を噛まないようにと、口の中に物を入れる必要はありません。
無理に押さえつけない
手足の動きを止めようとして、体を強く押さえつけるのは避けましょう。
周囲の危険な物をどけて、安全を確保することを優先してください。
大声で呼びかけたり、揺さぶったりしない
「起きて!」と大声で呼びかけたり、体を激しく揺さぶったりするのも避けましょう。
落ち着いて、けいれんの時間や呼吸、顔色などを確認してください。
5分以上けいれんが続いたら119番を考える
けいれんが長く続く場合は注意が必要です。
5分以上けいれんが続いている場合は、119番への通報を検討してください。
特に、けいれんが止まらない、呼吸がおかしい、顔色が悪い、意識が戻らないなどの場合は、救急要請を優先しましょう。
「5分になるまで何もしない」という意味ではありません。
明らかに呼吸がおかしい、意識がないなど、緊急性が高いと感じる場合は、5分を待たずに119番へ連絡してください。
こんな場合は救急車を呼ぶことを考えて
次のような状態がある場合は、119番への連絡を検討してください。
- けいれんが5分以上続いている
- けいれんが繰り返している
- 呼吸が苦しそう、または呼吸がおかしい
- 顔色や唇の色が明らかに悪い
- けいれんが止まっても意識が戻らない
- けいれん後も明らかに反応がおかしい
特に、呼吸や意識に問題がある場合は、#8000への相談よりも119番を優先してください。
けいれんが止まった後に確認すること
けいれんが止まったからといって、すぐに普段どおりになるとは限りません。
まずは子どもの状態を落ち着いて確認しましょう。
意識や反応を確認する
声をかけたときに反応するか、普段どおりの状態に戻ってきているか確認します。
なかなか意識が戻らない、反応が悪いなどの場合は医療機関へ相談してください。
呼吸を確認する
呼吸が普段どおりに戻っているか確認しましょう。
呼吸が苦しそう、呼吸が止まっているなどの場合は、緊急対応が必要です。
顔色を確認する
顔色や唇の色も確認しましょう。
明らかに顔色が悪い、唇が青紫色になっているなどの場合は、119番への通報を考えてください。
熱性けいれんが起きたら、解熱剤は使う?
けいれんが起きた直後に、無理に解熱剤を飲ませようとするのは避けましょう。
けいれん中は飲み物や薬などを口から入れないことが大切です。
けいれんが止まった後でも、子どもの意識や状態を確認し、薬を使用する場合は医師や薬剤師から指示された方法に従いましょう。
解熱剤についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
子どもに解熱剤はいつ使う?使う目安と注意点を分かりやすく解説
けいれんが起きたとき、動画を撮ってもいい?
可能であれば、けいれんの様子を短時間動画で記録しておくと、診察時に医師へ状態を伝える参考になることがあります。
けいれんの動きや目線、左右差などは、本人が診察室では再現できない情報になる場合があります。
ただし、動画撮影よりも子どもの安全確保や119番への通報を優先してください。
緊急性が高い場合は、撮影する必要はありません。
熱性けいれんが起きたら病院へ行くべき?
熱性けいれんが起きた場合、けいれんの時間やその後の状態、子どもの年齢、これまでのけいれん歴などによって対応が変わります。
特に、初めてけいれんを起こした場合は、自己判断で「熱性けいれんだから大丈夫」と決めつけず、医療機関へ相談することが大切です。
また、次のような場合も受診を考えましょう。
- 初めてけいれんを起こした
- けいれんが長く続いた
- 短時間に何度も繰り返した
- けいれん後も意識や反応がおかしい
- 呼吸や顔色に異常がある
- いつものけいれんと様子が違う
- 保護者だけでは判断できず不安が強い
夜間に判断に迷ったら#8000
夜中にけいれんが起きると、「救急車を呼ぶべき?」「朝まで待っていい?」と判断に迷うことがあります。
緊急性が高い場合は119番が優先ですが、子どもの状態が落ち着いていて、受診するべきか迷う場合は#8000へ相談する方法があります。
#8000は、子どもの病気やけがについて、医療機関を受診するべきか迷ったときなどに電話で相談できる窓口です。
#8000について詳しくはこちらの記事で解説しています。
#8000はどんな時に使う?子どもの夜間救急相談を分かりやすく解説
熱性けいれんが起きたときに覚えておきたいこと
熱性けいれんは突然起こるため、実際に目の前で起きると焦ってしまうものです。
だからこそ、次のポイントを覚えておきましょう。
- まず子どもの安全を確保する
- けいれんが始まった時間を確認する
- 呼吸や顔色を確認する
- 口の中に指や物を入れない
- 体を無理に押さえつけない
- けいれん中に飲み物や薬を口から入れない
- 5分以上続く場合は119番を考える
- 呼吸や意識に異常があれば119番を優先する
「何をすればいいか分からない」とパニックになったときも、まずは安全確保・時間の確認・呼吸と意識の確認を意識しましょう。
まとめ
熱性けいれんは、子どもが発熱しているときに突然起こることがあります。
実際に目の前で起きると非常に不安になりますが、まずは落ち着いて子どもの安全を確保しましょう。
けいれんが始まった時間を確認し、呼吸や顔色を確認してください。
口の中に指や物を入れたり、体を無理に押さえつけたりするのは避けましょう。
5分以上けいれんが続く、呼吸がおかしい、顔色が悪い、けいれん後も意識が戻らないなどの場合は、119番への連絡を優先してください。
初めてけいれんを起こした場合や、いつもと様子が違う場合は、医療機関へ相談しましょう。
夜間に受診するべきか迷った場合は、緊急性が高くない状態であれば#8000へ相談する方法もあります。
なお、この記事は一般的な情報をまとめたもので、診断や治療を行うものではありません。けいれんや子どもの状態について不安がある場合は、医療機関へ相談してください。


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