「子どもが咳をした後に吐いてしまった…」
「大丈夫なの?病院へ行った方がいい?」
子どもは激しく咳き込んだときに、その勢いで吐いてしまうことがあります。
1回だけで、その後は普段通りに過ごせている場合もありますが、何度も吐く、水分が取れない、呼吸が苦しそう、ぐったりしているなどの場合は注意が必要です。
また、咳き込みによる嘔吐が続く場合には、風邪だけでなく百日咳などが関係していることもあります。
この記事では、子どもが咳で吐くときに考えられる原因や受診の目安、自宅でできる対処法について分かりやすく解説します。
子どもが咳で吐く主な原因
子どもが咳をした後に吐いてしまう原因には、さまざまなものがあります。
- 風邪などの呼吸器感染症
- 気管支炎
- 気管支喘息
- 百日咳
- 鼻水がのどに流れ込むことによる咳
強く連続して咳き込むと、吐き気がなくても咳の刺激や腹圧によって吐いてしまうことがあります。
そのため、「咳の後に1回吐いた」というだけで、すぐに重い病気だと判断する必要はありません。
一方で、咳が長く続いている、咳き込みが激しい、呼吸が苦しそうなどの場合には、原因を確認するために医療機関へ相談することが大切です。
咳で吐いたときにまず確認したいポイント
咳で吐いてしまったときは、吐いたことだけを見るのではなく、その後の子どもの状態を確認しましょう。
吐いた後の反応は普段通りか
吐いた後に声をかけると普段通り反応するか、顔色がおかしくないか、落ち着いて過ごせているかを確認します。
吐いた後もぐったりしている、反応が悪い、いつもと明らかに様子が違う場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。
水分は取れているか
一度吐いた後でも、その後に少しずつ水分が取れているか確認します。
何度も吐いて水分が取れない場合は、脱水につながる可能性があります。
呼吸は苦しくないか
咳で吐いた後は、呼吸の状態も確認しましょう。
- ゼーゼー、ヒューヒューしている
- 呼吸が速い、苦しそう
- 肩を大きく動かして呼吸している
- 胸や肋骨のあたりが呼吸のたびにへこんでいる
- 唇が紫色っぽい
このような症状がある場合は、単に「咳で吐いただけ」と考えず、緊急性を判断する必要があります。
咳はどのくらい続いているか
咳が始まったばかりなのか、何日も続いているのかも重要です。
特に、長引く咳や激しい咳き込みを繰り返し、そのたびに吐いてしまう場合は、百日咳などが関係していることもあります。
様子を見られることがあるケース
咳の後に1回吐いてしまっても、次のような状態であれば、緊急性が高くないケースもあります。
- 吐いた後は普段通り反応している
- 顔色が普段と大きく変わらない
- 呼吸が苦しそうではない
- 少しずつ水分が取れている
- その後、嘔吐を繰り返していない
- 咳が悪化していない
ただし、「元気だから絶対に大丈夫」という意味ではありません。
咳が何日も続く、夜間に何度も咳き込む、咳で繰り返し吐くなどの場合は、症状が落ち着いていても小児科などへ相談すると安心です。
こんなときは病院を受診しよう
何度も吐いている
咳をするたびに吐く、何度も嘔吐する、吐き気が続いているなどの場合は、受診を検討しましょう。
特に、吐く回数が増えて水分まで取れなくなっている場合は注意が必要です。
水分が取れない・おしっこが減っている
繰り返し吐いて水分が取れない場合は、脱水に注意が必要です。
尿が明らかに少ない、唇や舌が乾いている、元気がないなどの変化がないか確認しましょう。
呼吸が苦しそう
咳に加えてゼーゼー、ヒューヒューする、呼吸が苦しそう、呼吸が弱いなどの症状がある場合は、早めに医療機関へ相談してください。
呼吸の状態が明らかに悪い場合は、救急車を呼ぶことを考える必要があります。
ぐったりしている・反応がおかしい
吐いた後にぐったりしている、呼びかけへの反応が悪い、意識がもうろうとしているなどの場合は、緊急性が高い可能性があります。
発熱やほかの症状がある
発熱、鼻水、下痢、腹痛などを伴うこともあります。
発熱だけで緊急性が決まるわけではありませんが、子どもの元気・水分・呼吸・尿などを含めて全身状態を確認しましょう。
咳で吐くときに注意したい百日咳
咳き込みによる嘔吐を繰り返している場合には、百日咳が関係していることもあります。
日本小児科学会によると、百日咳では連続して激しく咳き込む発作が続き、咳き込みの後に吐いたり、息を吸うときに特徴的な音が聞こえたりすることがあります。
特に乳児では、典型的な咳だけではなく、無呼吸などの症状が出ることもあるため注意が必要です。
「風邪だと思っていたけれど、咳がなかなか治らない」「咳き込みが激しく、何度も吐く」といった場合は、小児科へ相談しましょう。
自宅でできる対処法
吐いた直後は無理に飲ませない
吐いた直後に一度にたくさんの水分を飲ませると、再び吐いてしまうことがあります。
吐き気が落ち着いてから、子どもの状態を見ながら少量ずつ水分を与えましょう。
何度も吐いている場合や、水分を飲ませても吐いてしまう場合は、自己判断で長時間様子を見ず、医療機関へ相談してください。
子どもが楽な姿勢で休ませる
咳が出ているときは、子どもが楽に呼吸できる姿勢で休ませましょう。
吐き気がある場合は、嘔吐物が気道に入らないよう注意します。
乳幼児を寝かせるときは、枕やクッション、タオルなどで上半身を傾ける方法は避け、安全な睡眠環境を優先してください。
部屋の環境を整える
暑すぎたり寒すぎたりしないよう、子どもの様子を見ながら室温や衣服を調整しましょう。
乾燥が気になる場合は、適度に湿度を保つことも一つの方法です。
ただし、加湿しすぎてカビが発生しないよう注意してください。
咳の様子を記録する
受診するときに、次のような情報があると診察の参考になります。
- 咳が始まった時期
- 咳が出る時間帯
- 咳き込みの回数や程度
- 咳の後に吐いた回数
- 発熱の有無
- 水分や食事が取れているか
- おしっこの回数
- ゼーゼー、ヒューヒューなどの呼吸音
安全を確保できる状況なら、咳や呼吸の様子を短い動画で記録しておくと診察時の参考になることもあります。
ただし、撮影のために子どもの安全確認や救急要請を遅らせないようにしてください。
咳で吐いて呼吸が苦しそうなら119
咳の後に吐いたことだけで救急車が必要とは限りません。
一方で、激しい咳やゼーゼーに加えて呼吸が苦しそう、唇が紫色、顔色が明らかに悪い、呼吸が弱い、意識がおかしいなどの場合は緊急性が高くなります。
厚生労働省は、子どもについて「激しい咳やゼーゼーして呼吸が苦しそう」「呼吸が弱い」「くちびるの色が紫色」「顔色が明らかに悪い」などを、すぐに119番を呼ぶ目安として案内しています。
また、「嘔吐が止まらない」「激しい嘔吐で水分が取れず、意識がはっきりしない」といった場合も救急車を呼ぶ目安です。
迷ったときに無理に朝まで待つのではなく、緊急性が高いと感じた場合は119番へ相談してください。
夜間や休日に受診するか迷ったら#8000
夜間や休日に「今すぐ病院へ行くべき?」「朝まで待っても大丈夫?」と迷うこともありますよね。
緊急性が高い場合は119番が優先ですが、救急車を呼ぶほどか判断に迷う場合には、子ども医療電話相談「#8000」を利用できる場合があります。
#8000では、子どもの症状について相談し、受診の必要性や家庭での対応についてアドバイスを受けられます。
ただし、利用できる時間帯は地域によって異なります。詳しい利用方法は厚生労働省の最新情報を確認してください。
まとめ
子どもが咳をした後に吐いてしまうことは、激しい咳によって起こる場合があります。
1回だけで、その後は普段通りに過ごせており、水分も取れている場合は、緊急性が高くないケースもあります。
ただし、次のような症状がある場合は注意が必要です。
- 何度も吐く
- 水分が取れない
- おしっこが明らかに減っている
- ゼーゼーして呼吸が苦しそう
- 顔色や唇の色が悪い
- ぐったりしている
- 呼びかけへの反応がおかしい
- 咳が長く続き、激しい咳き込みを繰り返している
特に、呼吸が苦しそう、呼吸が弱い、唇が紫色、意識がおかしい、嘔吐が止まらないなどの場合は、119番を検討してください。
また、咳き込みによる嘔吐を繰り返す場合には、百日咳などが関係していることもあります。
夜間や休日に受診するか迷ったときは、#8000も活用しましょう。


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