「少し目を離した間に、赤ちゃんがベッドから落ちてしまった!」
大きな音とともに赤ちゃんが泣き出すと、「頭を打った?」「病院へ行ったほうがいい?」と慌ててしまいますよね。
赤ちゃんの転落では、落ちた高さだけで判断せず、意識・呼吸・顔色・嘔吐・けいれん・手足の動きなど、落ちたあとの状態を確認することが大切です。
この記事では、赤ちゃんがベッドやソファなどから落ちたときにまず確認すること、受診の目安、自宅で様子を見る場合のポイントについて解説します。
赤ちゃんがベッドから落ちたら、まず確認すること
まず赤ちゃんの状態を確認します。
- 呼びかけや刺激に普段どおり反応するか
- 呼吸は普段どおりか
- 顔色は悪くないか
- けいれんしていないか
- 吐いていないか
- 手足を普段どおり動かしているか
- 頭や顔に腫れ・傷・出血がないか
- 鼻や耳などから出血や液体が出ていないか
- いつもと明らかに違う様子がないか
転落直後に泣いているかどうかだけでは、けがの程度は判断できません。
泣き止んだあとも、反応や動きが普段と同じか確認しましょう。
こんな症状があれば119番を検討
転落後に次のような状態がある場合は、緊急性が高い可能性があります。
- 意識がない、または呼びかけへの反応が明らかに悪い
- 呼吸がおかしい、または普段どおり呼吸していない
- けいれんしている
- 顔色や唇の色が明らかに悪い
- 手足の動きがおかしい
- 大量の出血がある
- 明らかな変形など大きなけががある
このような場合は119番へ連絡し、指令員の指示に従ってください。
反応がなく、普段どおりの呼吸がない場合は、119番通報とともに一次救命処置が必要になります。
頭を打っていないか確認しよう
ベッドなどからの転落では、頭を打つことがあります。
頭に腫れや傷がないか確認するとともに、赤ちゃんの様子をよく観察してください。
特に次のような変化がある場合は、医療機関へ相談・受診しましょう。
- 反応が普段と違う
- ぐったりしている
- けいれんした
- 繰り返し吐く
- 機嫌が極端に悪く、いつもと様子が違う
- 手足の動きがおかしい
- 強い腫れや大きな傷がある
赤ちゃんは「頭が痛い」「気持ち悪い」と自分で説明できません。
症状の有無だけでなく、普段の赤ちゃんと比べてどうかを見ることが重要です。
子どもが頭をぶつけたらどうする?受診の目安と自宅での注意点を解説
吐いたらすぐ危険?
転落後に吐いた場合は、その回数やその後の様子も確認します。
頭を打ったあとに繰り返し吐く、反応が悪い、ぐったりするなどの変化を伴う場合は、早めに医療機関へ相談・受診してください。
「1回だけだから絶対に大丈夫」「吐いたから必ず重症」と回数だけで決めつけず、転落の状況やほかの症状も含めて判断することが大切です。
頭にたんこぶができた場合は?
頭をぶつけて腫れている場合は、赤ちゃんが嫌がらない範囲で、冷たいタオルなどを使って患部をやさしく冷やします。
保冷剤を使う場合はタオルなどで包み、皮膚へ直接長時間当てるのは避けましょう。
ただし、腫れを冷やすことよりも、意識・呼吸・嘔吐など全身状態の確認を優先してください。
落ちた高さだけで判断していい?
「低いベッドだから大丈夫」「この高さなら危険」と、高さだけでけがの程度を判断することはできません。
転落時のけがは、落ちた高さだけでなく、床の硬さ、体のどこから落ちたか、周囲の家具などにぶつかったか、転落後の症状などによっても変わります。
高さだけで安心せず、赤ちゃんの状態を確認しましょう。
寝てしまったら起こしておくべき?
転落した時間が昼寝や就寝時間と重なると、「寝かせて大丈夫?」と心配になることがあります。
大切なのは、単に眠っていることではなく、転落後の反応や全身状態に異常がないかを確認することです。
普段どおりの時間に眠った場合でも、その後の呼吸や顔色などに注意しましょう。
呼びかけても反応がおかしい、異常に起こしにくい、ぐったりしているなど「いつもの睡眠と違う」と感じる場合は、医療機関へ相談してください。
転落後にやってはいけないこと
強く揺さぶらない
反応を確認しようとして赤ちゃんを強く揺さぶるのは避けてください。
声をかけたり、やさしく触れたりして反応を確認します。
頭の腫れを強く押さない
たんこぶや腫れがある場所を強く押したり、何度も触ったりする必要はありません。
「泣いたから大丈夫」と決めつけない
転落直後に大きな声で泣いていても、その後に症状が現れることがあります。
泣いたかどうかだけではなく、その後の状態を確認してください。
自宅で様子を見る場合に確認したいこと
緊急性の高い症状がなく、自宅で様子を見る場合も、しばらくは赤ちゃんの変化に注意します。
- 反応や機嫌が普段と同じか
- 呼吸や顔色に変化がないか
- 繰り返し吐いていないか
- けいれんしていないか
- 手足を普段どおり動かしているか
- 腫れが急に大きくなっていないか
- 授乳や食事など普段の行動に大きな変化がないか
途中で様子がおかしくなった場合は、「さっきまでは元気だったから」と様子見を続けず、医療機関へ相談してください。
受診するときに伝えたいこと
転落事故では、落ちたときの状況が診察の参考になります。
- 何時ごろ落ちたか
- どこから落ちたか
- おおよその高さ
- 床はフローリング・畳・カーペットなど何だったか
- 頭や顔など、どこを打った可能性があるか
- 転落直後の様子
- 吐いた回数
- 意識や機嫌の変化
- 家庭で行った処置
腫れや傷がある場合は、時間とともに変化が分かるよう写真を撮っておくのも一つの方法です。
夜間・休日に受診を迷ったら#8000
「今は元気そうだけど、病院へ行くべき?」「夜なので朝まで様子を見てもいい?」と迷った場合は、休日・夜間の子ども医療電話相談「#8000」も利用できます。
#8000の実施時間は都道府県によって異なります。
ただし、意識や呼吸がおかしい、けいれんしているなど緊急性の高い症状がある場合は、#8000への相談を待たず119番へ連絡してください。
#8000はどんな時に使う?子どもの夜間救急相談を分かりやすく解説
ベッドからの転落を防ぐには?
昨日まで寝返りをしなかった赤ちゃんが、突然寝返りをしたり移動したりすることがあります。
「まだ動かないから大丈夫」と考えず、成長を少し先回りして環境を整えることが大切です。
- 大人用ベッドやソファの上に赤ちゃんを一人で残さない
- おむつ替えなどで高い場所を使う場合は手を離さない
- 必要な物は赤ちゃんを寝かせる前に準備しておく
- 安全基準に合ったベビーベッドを適切に使用する
- ベビーベッドの柵を正しく使用する
赤ちゃんの発達は急に進むことがあります。「まだ寝返りしない」「まだ動けない」を前提にせず、安全な環境を作っておきましょう。
まとめ|ベッドから落ちたら高さより赤ちゃんの状態を確認
赤ちゃんがベッドから落ちたときは、まず意識・呼吸・顔色・嘔吐・けいれん・手足の動きなどを確認します。
意識や呼吸がおかしい、けいれんしている、反応が明らかに悪いなどの場合は119番へ連絡してください。
また、転落直後に元気そうでも、その後に症状が現れる場合があります。
「低いところからだから大丈夫」「泣いたから大丈夫」と一つの要素だけで判断せず、その後の赤ちゃんの状態を観察しましょう。
子どもの救急受診についてはこちらの記事でもまとめています。
参考情報
- 日本小児科学会「Injury Alert(傷害速報)乳幼児用ベッドからの転落による頭部外傷」
- 日本小児科学会「Injury Alert(傷害速報)」
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断や治療を目的としたものではありません。赤ちゃんの年齢、転落状況、症状によって必要な対応は異なります。判断に迷う場合は医療機関へご相談ください。


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