「子どもがやけどしたらどうする?応急処置と病院を受診する目安」

痛み・ケガ

「熱い飲み物をこぼしてしまった」「炊飯器や調理器具に触ってしまった」など、子どものやけどは家庭の中でも突然起こります。

やけどをしたときは、慌てて薬を塗ったりするのではなく、まず患部を冷やすことが大切です。

ただし、やけどの広さや深さ、場所によっては早めの受診が必要になることがあります。

この記事では、子どもがやけどしたときにまず行いたい応急処置、病院を受診する目安、やってはいけないことを分かりやすく解説します。

子どもがやけどしたら、まず何をする?

やけどに気づいたら、まず子どもを熱源から離し、安全を確保します。

そのうえで、やけどした部分をできるだけ早く冷やしましょう。

  • やけどした場所はどこか
  • どのくらいの広さか
  • 皮膚が赤くなっているか
  • 水ぶくれができているか
  • 皮膚が白っぽい、黒っぽいなどの変化がないか
  • 強い痛みがあるか
  • 顔色や意識、呼吸など全身の状態に異常がないか

見た目だけではやけどの深さを判断しにくい場合もあります。特に乳幼児は、大人より小さな範囲でも体への影響が大きくなることがあります。

やけどした部分は流水などで冷やす

範囲が狭いやけどでは、冷たい水や水道水を使って痛みが和らぐまで患部を冷やします。

手や腕などであれば、患部に強い水圧を直接当てないよう注意しながら流水で冷やします。

冷やすことで痛みを和らげ、腫れを抑えることにつながります。

服の上から熱湯をかぶった場合

衣服の上から熱湯などをかぶった場合は、無理に服を脱がせず、衣服の上から冷やします。

皮膚に衣服がくっついている場合、無理にはがすと皮膚を傷つけてしまう可能性があります。

無理に脱がせようとせず、そのまま冷やしながら必要に応じて医療機関を受診してください。

広範囲のやけどは冷やしすぎにも注意

やけどした範囲が広い場合、全身を長時間冷やし続けると体温が下がりすぎることがあります。

特に乳幼児は低体温になりやすいため、広範囲のやけどでは冷やし続けることだけに集中せず、速やかに医療機関へつなげることが大切です。

水ぶくれができたら、つぶさない

やけどによって水ぶくれができることがあります。

水ぶくれは自分でつぶさないようにしましょう。

水ぶくれがある場合は、強い水圧を直接当てるのを避け、清潔な布などで保護しながら冷やします。

水ぶくれができるやけどは皮膚の損傷が深い可能性があるため、医療機関への相談・受診を検討してください。

こんなやけどは早めに病院へ

次のような場合は、家庭だけで判断せず医療機関へ相談・受診しましょう。

  • 水ぶくれができている
  • 皮膚が白っぽくなっている、または黒く焦げている
  • やけどした範囲が広い
  • 顔や目の周囲、口の周囲などをやけどした
  • 手や指など、動きに影響する場所を強くやけどした
  • 強い痛みが続いている
  • 低温やけどが疑われる
  • 化学薬品や電気によるやけど
  • 家庭で重症度を判断できない

「このくらいなら大丈夫かな」と迷う場合も、子どもでは早めに医療機関へ相談すると安心です。

すぐに119番を考えたい状態

やけどだけでなく、子どもの全身状態にも注意してください。

次のような状態がある場合は、119番への連絡を検討します。

  • 意識がない、または反応がおかしい
  • 呼吸が苦しそう
  • 顔色や唇の色が明らかに悪い
  • 広い範囲に重いやけどを負っている
  • 火災などで煙を吸った可能性があり、呼吸に異常がある

明らかに緊急性が高い場合は、相談窓口を利用するより119番への連絡を優先してください。

子どものやけどでやってはいけないこと

軟膏や油などを自己判断で塗らない

やけどした直後に、家庭にある軟膏や油などを自己判断で塗るのは避けましょう。

まずは適切に冷やし、必要な場合は医療機関を受診します。

水ぶくれをつぶさない

水ぶくれを針などで破るのは避けてください。

皮膚を傷つけ、感染などにつながる可能性があります。

氷を直接当て続けない

患部を冷やすことは重要ですが、氷や保冷剤などを皮膚へ直接長時間当てる方法は避けましょう。

冷やしすぎによって皮膚を傷める可能性があります。

皮膚にくっついた服を無理にはがさない

やけどした部分に衣服がくっついている場合は、無理にはがさないようにしてください。

衣服の上から冷やし、必要に応じてそのまま医療機関へ向かいます。

低温やけどにも注意

やけどは熱湯や火だけで起こるものではありません。

湯たんぽ、カイロ、電気毛布、暖房器具など、比較的低い温度でも同じ場所に長時間触れていると低温やけどを起こすことがあります。

低温やけどは見た目では軽そうに見えても、皮膚の深い部分まで損傷している場合があります。

低温やけどが疑われる場合は、清潔な布などで患部を保護して医療機関を受診しましょう。

家庭で起こりやすいやけど事故

乳幼児は大人が予想していない物に手を伸ばしたり、昨日まで届かなかった場所に突然届くようになったりします。

家庭では次のような物に注意しましょう。

  • 熱いお茶やコーヒー
  • カップ麺やスープ
  • 鍋やフライパン
  • 電気ケトル
  • 炊飯器などから出る蒸気
  • アイロン
  • ストーブやヒーター
  • ヘアアイロン
  • 湯たんぽや使い捨てカイロ

テーブルクロスを引っ張って、その上に置かれた熱い飲み物を浴びる事故などにも注意が必要です。

子どものやけどを防ぐためにできること

  • 熱い飲み物はテーブルの端に置かない
  • 調理中は子どもがキッチンへ入りにくい環境をつくる
  • 鍋やフライパンの取っ手を子どもの手が届かない方向へ向ける
  • 電気ケトルのコードを垂らさない
  • アイロンやヘアアイロンは使用後も子どもの手が届かない場所に置く
  • ストーブなどには必要に応じて安全対策をする
  • 湯たんぽやカイロを長時間直接肌に触れさせない

子どもの成長に合わせて、「今の身長ならどこまで届くか」という視点で定期的に家の中を見直すことも大切です。

夜間や休日に受診を迷ったら#8000

やけどの応急処置をしたあと、「今すぐ病院へ行くべき?」「明日まで待っていい?」と迷うこともあります。

休日や夜間に子どもの受診について判断に迷った場合は、子ども医療電話相談「#8000」を利用できます。

ただし、利用できる時間帯は都道府県によって異なります。また、意識や呼吸がおかしいなど明らかに緊急性が高い場合は、#8000ではなく119番へ連絡してください。

#8000はどんな時に使う?子どもの夜間救急相談を分かりやすく解説

まとめ|子どものやけどは、まず冷やして状態を確認しよう

子どもがやけどをしたら、まず熱源から離して安全を確保し、範囲が狭い場合はできるだけ早く水道水などで患部を冷やします。

服の上からやけどした場合は無理に脱がせず、その上から冷やします。

水ぶくれはつぶさず、軟膏や油などを自己判断で塗ることも避けましょう。

やけどの広さ・深さ・場所や子どもの全身状態によっては、早めの受診が必要です。

判断に迷う場合は、家庭だけで様子を見続けず医療機関や相談窓口を利用してください。

子どものケガで受診するか迷ったときは、こちらの記事も参考にしてください。

子どもの救急受診の目安まとめ|病院へ行くべき症状一覧

子どもがぐったりしているのは大丈夫?原因と受診の目安・対処法

参考情報

  • 日本赤十字社「熱傷(やけど)」
  • 日本赤十字社「冬場に起こりやすい事故の『予防・手当』」
  • こども家庭庁「母子健康手帳情報支援サイト」

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断や治療を目的としたものではありません。やけどの状態や子どもの年齢によって必要な対応は異なります。判断に迷う場合は医療機関へご相談ください。

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