「少し目を離した間に、子どもが何かを口に入れていた」
そんなとき、「飲み込んだかもしれない」「すぐ病院へ行くべき?」「吐かせたほうがいい?」と慌ててしまうことがあります。
子どもの誤飲は、何を・どのくらい・いつ飲み込んだ可能性があるのかによって対応が変わります。
元気そうに見えていても、飲み込んだ物によっては早めの対応が必要になることがあります。
この記事では、子どもが誤飲した可能性があるときにまず確認したいこと、受診の目安、家庭でやってはいけないことについて分かりやすく解説します。
子どもが誤飲したかも?まず確認したいこと
誤飲に気づいたら、まず子どもの状態を確認します。
- 意識は普段どおりか
- 呼吸はできているか
- けいれんしていないか
- 激しく咳き込んでいないか
- 顔色が悪くないか
- 何を飲み込んだ可能性があるか
- いつ頃だったか
- どのくらいの量がなくなっているか
残っている物や容器、パッケージなどがあれば捨てずに保管しておきましょう。
受診や相談をするときに、商品名や成分、飲み込んだ可能性のある量などが重要な情報になります。
こんな症状があるときは救急車を呼ぶ
誤飲後に次のような状態がみられる場合は、様子を見るのではなく119番への連絡を検討してください。
- 意識がない、または反応がおかしい
- 呼吸が苦しそう、呼吸ができていない
- 顔色や唇の色が明らかに悪い
- けいれんしている
- ぐったりして反応が悪い
- 強くむせたり咳き込んだりして呼吸がおかしい
「飲み込んだ物が分からない」「症状が急に悪くなっている」といった場合も、無理に家庭だけで判断しないことが大切です。
子どもが誤飲したときにやってはいけないこと
無理に吐かせない
「飲み込んだなら吐かせたほうがいいのでは?」と思うかもしれませんが、家庭で無理に吐かせることは勧められていません。
吐いた物が気管に入る危険があり、飲み込んだ物によっては吐かせることで状態を悪化させることもあります。
自己判断で指を口の奥に入れるなどして吐かせず、何を飲み込んだのかを確認して専門機関へ相談しましょう。
自己判断で水や牛乳などを飲ませない
誤飲した物によって適切な対応は異なります。
「とりあえず水を飲ませる」「牛乳を飲ませれば大丈夫」と自己判断するのではなく、商品表示を確認し、中毒110番や医療機関などから指示を受けるようにしましょう。
口の奥にある物を無理に取ろうとしない
見えない場所にある物を指で無理に取ろうとすると、さらに奥へ押し込んでしまう可能性があります。
呼吸ができないなど窒息が疑われる場合は、単なる「誤飲」とは緊急度が異なります。すぐに119番へ連絡し、指示を受けながら対応してください。
特に注意したい誤飲
子どもの身の回りには、誤飲につながる物がたくさんあります。
薬
大人やきょうだいの薬を子どもが誤って飲んでしまうことがあります。
薬は種類や量によって危険性が大きく異なるため、薬の名前・成分・1錠あたりの量・なくなった可能性のある錠数などを確認し、医療機関や中毒110番へ相談しましょう。
洗剤や家庭用品
洗剤、漂白剤、殺虫剤、化粧品なども誤飲事故の原因になります。
製品によって対応が異なるため、容器や商品名を確認し、自己判断で吐かせたり飲み物を与えたりせず、専門機関へ相談してください。
たばこ
紙巻きたばこだけでなく、加熱式たばこにも注意が必要です。
たばこの葉やそれが浸かった液体を口にした可能性がある場合は、自己判断せず相談しましょう。
ボタン電池
ボタン電池を飲み込んだ可能性がある場合は、症状がなくても速やかに医療機関へ相談・受診してください。
使用済みの電池も含め、子どもの手が届かない場所に保管することが重要です。
磁石
小さな磁石にも注意が必要です。特に複数の磁石を飲み込むと、消化管を挟み込むなど重大なトラブルにつながる可能性があります。
磁石を飲み込んだ可能性がある場合は、自己判断で様子を見ず医療機関へ相談してください。
水で膨らむボールなど
水を吸って大きく膨らむ樹脂製品を誤飲すると、体内で膨らんで腸閉塞などにつながる危険があります。
飲み込んだ、または飲み込んだ可能性がある場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
判断に迷ったら「中毒110番」に相談する
薬や洗剤、たばこなどを誤飲し、「病院へ行くべきか分からない」「家庭でどう対応すればいい?」と迷った場合は、公益財団法人 日本中毒情報センターの中毒110番に相談できます。
- 大阪中毒110番:072-727-2499
- つくば中毒110番:029-852-9999
一般向け電話は365日24時間対応で、情報提供料は無料です。電話番号や受付内容は変更される可能性もあるため、利用時には日本中毒情報センターの公式情報も確認してください。
相談するときは、子どもの年齢・体重、飲み込んだ物の商品名や成分、量、時刻、現在の症状などを伝えられるようにしておくとスムーズです。
休日・夜間に受診を迷ったら#8000も
休日や夜間に子どもの症状について「病院へ行ったほうがいい?」と迷った場合は、子ども医療電話相談「#8000」も利用できます。
#8000では、小児科医師や看護師などから、症状に応じた対処や受診についてアドバイスを受けられます。
ただし、実施時間帯は都道府県によって異なります。また、意識がない、呼吸がおかしいなど明らかに緊急性が高い場合は、#8000を待たず119番へ連絡してください。
#8000はどんな時に使う?子どもの夜間救急相談を分かりやすく解説
受診するときに持っていきたいもの
誤飲で受診するときは、可能であれば次の物を持参すると状況を伝えやすくなります。
- 飲み込んだ可能性がある物
- 商品の容器やパッケージ
- 薬の場合は薬の袋や説明書
- 残っている量が分かるもの
いつ、何を、どのくらい飲み込んだ可能性があるのかもメモしておくとよいでしょう。
誤飲を防ぐために家庭でできること
子どもは成長すると、昨日まで届かなかった場所にも手が届くようになります。
「高いところに置いたから大丈夫」と思わず、定期的に家の中を見直しましょう。
- 薬は子どもの手や目が届かない場所に保管する
- 使用後の薬や家庭用品はすぐ元の場所へ戻す
- 洗剤や薬を飲料用の容器へ移し替えない
- ボタン電池や磁石など小さな物を放置しない
- バッグの中に入っている薬や化粧品にも注意する
- 祖父母宅や旅行先でも子どもの目線で危険な物がないか確認する
自宅では対策できていても、帰省先など普段と違う環境では大人の薬や小物が子どもの手の届く場所に置かれていることがあります。
まとめ|誤飲は「何を飲んだか」を確認して自己判断しすぎない
子どもが誤飲した可能性があるときは、まず意識や呼吸など全身の状態を確認しましょう。
そして、何を・いつ・どのくらい飲み込んだ可能性があるのかを確認することが重要です。
家庭で無理に吐かせたり、自己判断で水や牛乳などを飲ませたりせず、飲み込んだ物に応じて医療機関や中毒110番などへ相談してください。
意識がない、呼吸がおかしい、けいれんしているなど緊急性の高い症状がある場合は、ためらわず119番へ連絡しましょう。
受診すべきか迷うときは、こちらの記事も参考にしてください。
子どもがぐったりしているのは大丈夫?原因と受診の目安・対処法
参考情報
- 公益財団法人 日本中毒情報センター「中毒事故が起こったら(家庭でできること、やってはいけないこと)」
- 公益財団法人 日本中毒情報センター「中毒110番・電話サービス」
- 厚生労働省「子ども医療電話相談事業(#8000)」
- こども家庭庁「こどもの事故防止に向けた取組」
※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断や治療を目的とするものではありません。実際の症状や誤飲した物によって必要な対応は異なります。判断に迷う場合は医療機関や専門の相談窓口へご相談ください。

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