「子どもがゼーゼーした呼吸をしている…」
「風邪かな?それとも病院へ行った方がいい?」
子どもがいつもと違う呼吸をしていると、とても心配になりますよね。
ゼーゼーという呼吸音は、風邪などの呼吸器感染症に伴って起こることもありますが、喘息や気管支炎などが関係している場合もあります。
また、呼吸音だけでは緊急性を判断できません。ゼーゼーしているかどうかに加えて、呼吸が苦しそうか、顔色はどうか、水分が取れているか、普段と比べて元気があるかなどを確認することが大切です。
この記事では、子どもがゼーゼーするときに考えられる原因や受診の目安、自宅でできる対処法について分かりやすく解説します。
子どもがゼーゼーする主な原因
子どもの「ゼーゼー」という呼吸音には、さまざまな原因が考えられます。
- 風邪などの呼吸器感染症
- 気管支炎
- 気管支喘息
- アレルギーによる気道症状
- クループなど、のどの炎症
- 異物が気道に入った場合
特に、咳や鼻水と一緒にゼーゼーしている場合は、呼吸器の感染症などが関係していることがあります。
一方で、急にゼーゼーし始めた、食べ物などを口にした直後から呼吸がおかしいといった場合には、気道に異物が入っている可能性もあるため、注意が必要です。
また、「ゼーゼー」と聞こえていても、実際には「ヒューヒュー」「ヒュッヒュッ」「犬が吠えるような咳」など別の呼吸音であることがあります。
呼吸音だけで原因を判断するのは難しいため、子どもの全身状態も一緒に確認しましょう。
まず確認したい5つのポイント
子どもがゼーゼーしているときは、音だけに注目するのではなく、次のポイントを確認してみましょう。
1. 呼吸が苦しそうではないか
呼吸がいつもより速い、肩を大きく上下させて呼吸している、胸や肋骨のあたりが呼吸のたびにへこんでいるなどの様子がないか確認します。
ゼーゼーという音があっても呼吸が落ち着いている場合と、ゼーゼーに加えて明らかに呼吸が苦しそうな場合では緊急性が異なります。
2. 顔色や唇の色はどうか
顔色が明らかに悪い、唇が紫色っぽいなどの変化がないか確認します。
こうした変化が呼吸の異常と一緒に見られる場合は、緊急性が高い可能性があります。
3. 水分や食事が取れているか
呼吸が苦しくなると、飲んだり食べたりすることが難しくなる場合があります。
普段より明らかに飲めない、飲もうとしても呼吸が苦しくて続けられない場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。
4. いつも通り反応しているか
声をかけたときに普段通り反応するか、目を合わせるか、年齢に応じて遊んだり会話したりできるかなどを確認します。
呼びかけへの反応がおかしい、ぼんやりしている、起こしても反応が悪いなどの場合は、呼吸音だけの問題として様子を見ないことが大切です。
5. いつから、どのように始まったか
ゼーゼーが始まった時間や、咳・鼻水・発熱などの症状がいつからあるのかを確認しておきましょう。
「風邪症状が数日前からあってゼーゼーしてきた」のか、「食べ物を口にした直後に突然始まった」のかでも、考えるべき原因が変わります。
様子を見られることがあるケース
ゼーゼーという音が聞こえていても、すべてが救急受診になるわけではありません。
たとえば、
- 呼吸が苦しそうではない
- 顔色や唇の色に問題がない
- 普段通りに反応している
- 水分が取れている
- 症状が軽く、悪化していない
といった状態であれば、緊急性が高くないケースもあります。
ただし、「元気だから大丈夫」とゼーゼーを放置してよいわけではありません。
呼吸音が繰り返す、夜間や運動時に症状が出る、咳が長く続くなどの場合は、症状が落ち着いているときでも小児科などで相談すると安心です。
こんなときは早めに受診しよう
ゼーゼーが繰り返す・何度も起こる
一度だけではなく、何度もゼーゼーする場合は、原因を確認するために医療機関へ相談しましょう。
特に、風邪をひくたびに同じような呼吸音が出る、夜間や運動後に繰り返すといった場合は、喘息などが関係している可能性もあります。
咳や呼吸音が強くなっている
時間とともに咳やゼーゼーが強くなっている場合や、呼吸の様子がいつもと違ってきた場合は、早めの受診を検討しましょう。
水分が取りにくい
呼吸が苦しくて飲めない、飲むとすぐに苦しくなってしまうなどの場合は注意が必要です。
特に乳幼児は体調が変化しやすいため、水分が取れない状態が続く場合は早めに相談しましょう。
発熱や強い咳など、ほかの症状もある
ゼーゼーに加えて発熱、強い咳、嘔吐、ぐったりしているなどの症状がある場合は、子どもの全身状態を見ながら受診を検討します。
ゼーゼーして呼吸が苦しそうなら119
激しい咳やゼーゼーに加えて呼吸が苦しそうな場合は、救急車を呼ぶことをためらわないでください。
厚生労働省は、15歳以下の子どもについて「激しい咳やゼーゼーして呼吸が苦しそう」「呼吸が弱い」「くちびるの色が紫色」「顔色が明らかに悪い」などを、すぐに119番を呼ぶ目安として案内しています。
- ゼーゼーして明らかに呼吸が苦しそう
- 呼吸が弱い、または呼吸がおかしい
- 唇が紫色になっている
- 顔色が明らかに悪い
- 呼びかけへの反応がおかしい、意識がもうろうとしている
- けいれんがある
このような場合は、「もう少し様子を見よう」と待たず、119番を検討してください。
自宅でできる対処法
子どもが楽な姿勢で休ませる
呼吸が苦しそうなときは、無理に寝かせたり動かしたりせず、子どもが楽に呼吸できる姿勢で安静にしましょう。
起きている子どもであれば、上体を起こして楽そうにしていることもあります。
ただし、乳児を寝かせるときに枕やタオルなどで傾斜をつけることは避け、安全な睡眠環境を優先してください。
部屋の環境を整える
暑すぎたり寒すぎたりしないよう、子どもの様子を見ながら室温や衣服を調整しましょう。
乾燥が気になる場合は、適度に湿度を保つことも一つの方法です。
ただし、加湿しすぎたり、カビが発生したりしないよう注意してください。
水分は少量ずつ
水分を取れる状態であれば、無理のない範囲で少量ずつこまめに与えましょう。
ただし、呼吸が苦しくて飲めない場合は、無理に飲ませようとせず、医療機関への相談を優先してください。
処方されている薬がある場合は指示に従う
喘息などで医師から吸入薬などを処方されている場合は、自己判断で中止したり、回数を増やしたりせず、医師から指示された方法で使用しましょう。
初めてゼーゼーしたからといって、以前の処方薬を自己判断で使うのではなく、必要に応じて医師や薬剤師へ確認してください。
「ゼーゼー」と「ヒューヒュー」はどう違う?
子どもの呼吸音を聞いたとき、「ゼーゼー」「ヒューヒュー」「ヒュッヒュッ」など、さまざまな表現をすることがあります。
音の種類や、息を吐くとき・吸うときのどちらで聞こえるかによって、関係する場所や原因が異なる場合があります。
また、犬が吠えるような咳や、息を吸うときに「ヒューヒュー」「ゼーッ」といった音がする場合には、クループなど別の病気が関係することもあります。
呼吸音を言葉だけで正確に判断するのは難しいため、「ゼーゼーという音がする」という情報だけで自己判断しないことが大切です。
夜間や休日に受診するか迷ったら#8000
夜間や休日に子どもがゼーゼーして、「救急車を呼ぶほどなのか」「朝まで待っていいのか」と迷うこともありますよね。
緊急性が高い症状では119番が優先ですが、そこまでではないものの受診するか迷う場合には、子ども医療電話相談「#8000」を利用できる場合があります。
#8000では、子どもの症状について相談し、受診したほうがよいか、家庭でどのように対応すればよいかなどを相談できます。
ただし、利用できる時間帯は地域によって異なります。
詳しい利用方法については、厚生労働省の最新情報を確認してください。
受診するときに伝えるとスムーズなこと
病院を受診するときは、次のような情報を伝えられるようにしておくと診察の参考になります。
- ゼーゼーし始めた時間
- どのくらいの頻度で起こっているか
- 咳や鼻水、発熱などの症状
- 呼吸が苦しそうかどうか
- 水分や食事が取れているか
- おしっこが普段通り出ているか
- 喘息などの持病や、これまでの呼吸症状
- 現在使っている薬
可能であれば、安全を確保したうえで呼吸音や呼吸の様子を短い動画に記録しておくと、診察時の参考になることがあります。
ただし、撮影のために子どもの安全確認や119番への連絡を遅らせないようにしてください。
まとめ
子どもがゼーゼーした呼吸をしているときは、風邪などの感染症だけでなく、喘息や気管支炎などが関係している場合があります。
大切なのは、呼吸音だけで判断するのではなく、次のポイントを確認することです。
- 呼吸が苦しそうではないか
- 顔色や唇の色に変化がないか
- 普段通り反応しているか
- 水分が取れているか
- 症状が悪化していないか
特に、ゼーゼーして呼吸が苦しそう、呼吸が弱い、唇が紫色、顔色が明らかに悪い、意識がおかしいなどの症状がある場合は、救急車を呼ぶことを考えてください。
一方で、症状が軽く全身状態が落ち着いている場合でも、ゼーゼーを繰り返す、夜間や運動時に症状が出るなどの場合は、小児科などで相談すると安心です。
夜間や休日に受診するか迷ったときは#8000も活用しましょう。


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