「子どもが『耳が痛い』と言っている…」
「中耳炎かな?病院へ行った方がいい?」
子どもが急に耳を痛がると、中耳炎ではないかと心配になりますよね。
子どもの耳の痛みは、急性中耳炎だけでなく、外耳炎や鼓膜の炎症、耳の中への刺激など、さまざまな原因で起こります。
特に風邪の後に耳を痛がる場合は、中耳炎が関係していることがあります。
一方で、耳の痛みだけでは原因を判断できません。痛みの強さや続いている時間、発熱、耳だれ、聞こえ方なども一緒に確認することが大切です。
この記事では、子どもが耳を痛がる主な原因や受診の目安、自宅でできる対処法について分かりやすく解説します。
子どもの耳が痛くなる主な原因
子どもの耳の痛みには、さまざまな原因があります。
代表的なものには、次のようなものがあります。
- 急性中耳炎
- 外耳炎
- 鼓膜の炎症
- 耳あかによる刺激や詰まり
- 耳を強く触ったり、耳掃除をしたりした刺激
- 風邪などに伴う耳の炎症
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会では、耳の痛みを起こす代表的な病気として急性中耳炎、鼓膜炎、外耳炎などを挙げています。
そのため、「耳が痛い=中耳炎」と決めつけず、ほかの症状も確認することが大切です。
風邪の後に耳が痛くなるのはなぜ?
子どもの耳の痛みでよく知られているのが急性中耳炎です。
急性中耳炎は、鼻や喉の感染症などをきっかけに、鼻の奥と中耳をつないでいる耳管を通って炎症が起こることがあります。
そのため、風邪をひいた後に、急に耳を痛がったり、機嫌が悪くなったりすることがあります。
特に小さな子どもは「耳が痛い」とうまく伝えられないこともあり、いつもより機嫌が悪い、泣く、耳を触るなどの変化として現れる場合もあります。
耳が痛いときにまず確認したいポイント
「病院に行った方がいいかな?」と迷ったときは、次のような点を確認してみましょう。
痛みはどのくらい強い?
少し気にする程度なのか、泣いて眠れないほど痛いのかなど、痛みの程度を確認します。
強い痛みが続いている場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。
いつから痛がっている?
急に痛がり始めたのか、数日前から徐々に痛みが出てきたのかも受診時の大切な情報になります。
可能であれば、痛みが始まった時間や、痛みが強くなったタイミングを記録しておきましょう。
発熱はある?
耳の痛みに発熱を伴う場合は、中耳炎などの感染症も考えられます。
ただし、熱がないからといって耳の病気を否定できるわけではありません。
耳だれは出ていない?
耳から膿のような液体や透明な液体、血液などが出ていないか確認しましょう。
耳だれがある場合は、早めに耳鼻科などへ相談してください。
聞こえ方に変化はない?
呼びかけへの反応がいつもと違う、テレビの音を大きくする、聞き返すことが増えたなど、聞こえ方に変化がないかも確認しましょう。
中耳炎の後などには、痛みがなくても中耳に液体が残って聞こえに影響することがあります。
様子を見られることがあるケース
耳を少し気にする程度で、痛みがすぐに落ち着き、ほかに気になる症状がない場合は、まず様子を見ることができる場合があります。
痛みが一時的に落ち着いた
一時的に耳を痛がったものの、その後は普段通りに戻り、痛みが繰り返さない場合は、経過を見ながらほかの症状が出ないか確認しましょう。
普段通り元気に過ごしている
耳を少し気にする程度で、普段通り遊んだり食事をしたりできている場合は、緊急性が低いことがあります。
ただし、痛みが繰り返す、強くなる、耳だれが出るなどの場合は受診を検討してください。
耳を触るだけで痛みがない
子どもが耳を触ること自体は、眠い、癖、耳の周囲が気になるなど、さまざまな理由で起こります。
耳を触るだけで、痛みや発熱、耳だれなどがなければ、まずほかの症状がないか確認してみましょう。
こんなときは耳鼻科などを受診しよう
次のような症状がある場合は、耳鼻科や小児科への相談を検討しましょう。
強い耳の痛みが続いている
痛みが強い、泣いて眠れない、何度も痛がるなどの場合は、自己判断で様子を見続けず受診しましょう。
耳だれが出ている
耳から膿のような液体や血液などが出ている場合は、耳の炎症や鼓膜の状態などを確認する必要があります。
耳だれが出ている場合は、早めに耳鼻科などへ相談しましょう。
発熱を伴っている
耳の痛みに発熱が加わっている場合は、感染症に伴う中耳炎なども考えられます。
特に、発熱が続く、元気がない、水分が取れないなどの症状もある場合は、早めに受診しましょう。
聞こえ方がいつもと違う
呼びかけへの反応が悪い、聞き返すことが増えた、片方の耳だけ聞こえにくそうなどの変化がある場合は、耳鼻科で相談しましょう。
耳の痛みを繰り返している
耳の痛みや中耳炎を何度も繰り返す場合は、耳鼻科で相談することをおすすめします。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会では、6か月以内に3回以上、または1年に4回以上急性中耳炎を繰り返す場合を反復性中耳炎としています。
自宅でできる対処法
耳の中を触らない
耳が痛いからといって、綿棒や耳かきなどを耳の奥まで入れるのは避けましょう。
耳掃除などの刺激によって外耳道に炎症が起こることもあります。
耳だれがあっても耳の奥まで拭かない
耳の外に出てきた液体は、清潔なガーゼなどでそっと拭く程度にして、耳の奥まで綿棒を入れないようにしましょう。
水分を取って休ませる
風邪などを伴っている場合は、水分を少しずつ取れるようにし、無理をせず休ませましょう。
水分が取れない、尿が少ない、ぐったりしているなどの場合は、耳の痛みだけでなく全身状態についても医療機関へ相談してください。
痛みが強い場合は無理に我慢させない
耳の痛みが強く、眠れない、泣き続けるなどの場合は、無理に様子を見続けず医療機関へ相談しましょう。
解熱鎮痛薬については、年齢や体重、使用中の薬などによって適切な量や種類が異なります。自己判断で大人用の薬を使ったり、以前の処方薬を使ったりせず、医師や薬剤師に確認してください。
耳が痛いときにやってはいけないこと
- 耳の奥を綿棒や耳かきで触る
- 耳だれを無理に取り除こうとする
- 自己判断で以前の耳の薬を使う
- 大人用の痛み止めを自己判断で使う
- 痛みが強いのに長時間様子を見続ける
耳の痛みの原因によって必要な処置が異なるため、気になる症状がある場合は耳鼻科などで相談しましょう。
こんな場合はすぐに対応しよう
耳の痛みだけで119番が必要になるケースは多くありませんが、耳の痛みと一緒に全身状態が急激に悪化している場合は別です。
- 意識がはっきりしない
- 呼吸が苦しそう
- 唇が紫色になっている
- 顔色が明らかに悪い
- けいれんがある
- 急激に状態が悪化している
このような場合は、耳の痛みだけの問題と考えず、緊急性を考えて対応してください。
特に呼吸が苦しそう、呼吸が弱い、唇が紫色、意識がおかしいなどの場合は119番を検討する状況です。
夜間に耳が痛くなったら?
夜になって子どもが急に耳を痛がると、「今すぐ病院に行くべき?」と迷うことがあります。
緊急性が高い症状がなければ、子どもの状態を確認しながら、夜間・休日の受診が必要かを相談する方法もあります。
子ども医療電話相談#8000では、夜間や休日に子どもの症状について相談できます。
耳の痛みのほかに発熱、耳だれ、元気の有無、水分が取れているかなどを伝えると、相談しやすくなります。
ただし、呼吸が苦しい、意識がおかしい、唇が紫色など緊急性が高い場合は、#8000を待たず119番を検討してください。
まとめ
子どもの「耳が痛い」という訴えには、急性中耳炎、外耳炎、鼓膜の炎症など、さまざまな原因があります。
特に風邪の後に急に耳を痛がる場合は、中耳炎が関係していることがあります。
一方で、
- 痛みが強く続いている
- 耳だれが出ている
- 発熱を伴っている
- 聞こえ方がいつもと違う
- 耳の痛みを繰り返している
- 普段より明らかに元気がない
場合は、耳鼻科や小児科への相談を検討しましょう。
また、呼吸が苦しい、意識がおかしい、唇が紫色など、耳の痛み以外に緊急性の高い症状がある場合は119番を検討してください。
耳の痛みは、体温だけで判断するのではなく、痛みの強さ・耳だれ・発熱・聞こえ方・全身状態を一緒に確認することが大切です。
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赤ちゃんが耳をよく触るときの原因や受診の目安についてはこちらの記事で解説しています。
子どもが喉を痛がるときの原因や受診の目安についてはこちらの記事も参考にしてください。
赤ちゃんの鼻水だけで元気なときの受診目安についてはこちらの記事をご覧ください。
夜間に受診するか迷ったときは#8000の記事も参考にしてください。


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