赤ちゃんの咳だけ続くのは大丈夫?受診の目安と自宅でできる対処法

救急・受診の目安

「熱はないけど、咳だけずっと続いてる……」

赤ちゃんの咳が長引くと、「熱はないし元気そうだけど、病院に行ったほうがいいのかな?」と迷いますよね。

赤ちゃんの咳には、風邪などによる一時的なものから、鼻水や気道の炎症など、さまざまな原因があります。

また、熱がないから必ず大丈夫とは限りません。

この記事では、赤ちゃんの咳だけが続くときに確認したいポイントや、受診を考える目安、自宅でできる対処法について分かりやすく解説します。

赤ちゃんの咳だけが続く原因とは?

赤ちゃんの咳は、さまざまな原因で起こります。

例えば、次のようなものがあります。

  • 風邪などの呼吸器感染症
  • 鼻水が喉に流れている
  • 空気の乾燥などによる気道への刺激
  • 気管支などの炎症
  • アレルギーなどによる咳

鼻水がある場合は、鼻水が喉へ流れ込むことで咳が出ることもあります。

一方で、咳が次第に強くなっている、ゼーゼーしている、呼吸が苦しそうなどの場合は、単純な「風邪の治りかけ」と決めつけないことが大切です。

乳幼児ではRSウイルス感染症などによって、咳が悪化して喘鳴や呼吸困難につながることもあります。

咳だけなら様子を見てもいい?

咳が出ていても、

  • 普段どおり元気がある
  • 機嫌が大きく変わっていない
  • 母乳やミルク、水分がとれている
  • おしっこが普段どおり出ている
  • 呼吸が苦しそうではない
  • 顔色が悪くない

という状態であれば、慌てずに様子を見ながら、必要に応じてかかりつけ医へ相談する方法があります。

厚生労働省も、子どもの呼吸器症状について、機嫌がよく辛そうでなければ様子を見たり、かかりつけ医へ相談したりすることを案内しています。

ただし、咳の有無だけで判断するのではなく、赤ちゃんの全身状態を見ることが重要です。

赤ちゃんの咳でまず確認したい5つのポイント

① 元気や機嫌はいつもと同じ?

咳は出ていても、普段どおり遊んだり、周囲に反応したりしているか確認しましょう。

反対に、ぐったりしている、反応が鈍い、明らかに普段と様子が違う場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。

② 母乳・ミルクや水分はとれている?

咳がひどくなると、授乳や食事がしづらくなることがあります。

いつもより明らかに飲めない、咳き込んで何度も飲むのを中断するなどの場合は注意が必要です。

水分が十分にとれない場合は、咳だけでも受診を検討しましょう。

厚生労働省も、呼吸器症状がある子どもで食事や水分がとれない場合は医療機関への受診を検討するよう案内しています。

③ 呼吸は苦しくない?

咳が続いているときに特に注意したいのが、呼吸の状態です。

  • 呼吸が明らかに速い
  • 肩を上下させて呼吸している
  • 胸やみぞおちが呼吸のたびにへこむ
  • 小鼻をピクピクさせて呼吸している
  • ゼーゼー、ヒューヒューしている
  • 息をするのが苦しそう

こうした症状は、呼吸が苦しくなっているサインの可能性があります。厚生労働省の資料でも、肩呼吸や胸の陥没、喘鳴などが呼吸状態を確認するポイントとして示されています。

④ 咳で眠れている?

夜に多少咳をすることはありますが、咳き込みが何度も続いて眠れない場合は、赤ちゃんの負担になっている可能性があります。

「咳が何日続いたか」だけではなく、以前より咳が強くなっているか、眠れているかも確認しましょう。

⑤ 咳の様子が変化していない?

咳の回数や強さが増えている場合は注意しましょう。

特に、

  • 突然激しく咳き込むようになった
  • 咳の発作を繰り返す
  • 咳き込んだあとに吐く
  • 咳のあとに呼吸が苦しそうになる
  • 咳とともに顔色や唇の色が悪くなる

などの変化があれば、医療機関へ相談しましょう。

こんな咳なら早めに受診を検討

ゼーゼー・ヒューヒューしている

咳と一緒にゼーゼー、ヒューヒューという音が聞こえる場合は、気道が狭くなっている可能性があります。

特に呼吸が苦しそうな場合は、早めの対応が必要です。

乳幼児ではRSウイルス感染症などで、咳が悪化して喘鳴や呼吸困難につながることがあります。

咳で眠れないほどつらそう

咳が何度も続いて眠れない、咳き込みで何度も起きてしまう場合は、一度小児科などへ相談しましょう。

睡眠が十分にとれない状態が続いている場合は、咳の原因や治療について確認してもらうことも大切です。

咳が長引いている

咳が長く続いている場合は、一度医療機関へ相談することを検討しましょう。

ただし、「○日以上なら必ずこの病気」というように、期間だけで判断することはできません。

咳が少しずつ改善しているのか、反対に強くなっているのか、ほかの症状が加わっているのかも確認しましょう。

特に、咳が長引くうえに悪化している場合や、発作のような咳を繰り返している場合は、医療機関へ相談しましょう。

咳き込んで吐いてしまう

強い咳によって吐いてしまうこともあります。

一度だけで、その後元気があり水分もとれている場合と、何度も吐いて水分がとれない場合では対応が異なります。

繰り返し吐く、水分がとれない、ぐったりしているなどの場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。

赤ちゃんの咳で救急車を呼ぶ目安

次のような症状がある場合は、様子を見続けず、119番への連絡を検討してください。

  • 激しい咳やゼーゼーで呼吸が苦しそう
  • 呼吸が弱い
  • 唇の色が紫色になっている
  • 顔色が明らかに悪い
  • 意識がおかしい、反応が悪い
  • けいれんがある

厚生労働省も、子どもについて「激しい咳やゼーゼーして呼吸が苦しそう」「呼吸が弱い」「くちびるの色が紫色」「顔色が明らかに悪い」などの場合は、すぐに救急車を呼ぶ目安としています。

「熱がないから救急ではない」とは限りません。呼吸や意識など、赤ちゃんの状態を優先して判断しましょう。

自宅でできる赤ちゃんの咳への対処法

水分をこまめにとる

咳が出ているときは、母乳やミルクなどを普段どおりとれているか確認しましょう。

一度にたくさん飲むのが難しそうな場合は、赤ちゃんの様子を見ながら少量ずつにする方法もあります。

厚生労働省も、呼吸器症状があるときの対処として水分補給を案内しています。

室内の乾燥や環境を見直す

空気が乾燥している場合は、室内環境を見直してみましょう。

加湿器を使用する場合は、製品の説明に従い、清潔に管理することも大切です。

また、赤ちゃんのいる室内では、たばこの煙を避けることも重要です。

鼻水があるなら鼻水ケアをする

鼻水や鼻づまりがある場合、鼻水が喉へ流れることで咳が出ている可能性もあります。

鼻づまりで苦しそうな場合は、鼻吸い器などを使用して鼻水を取り除く方法があります。

鼻水について詳しく知りたい場合はこちらの記事も参考にしてください。

赤ちゃんの鼻水だけで元気なら病院に行く?受診の目安と自宅での対処法

赤ちゃんの周囲の煙や刺激を避ける

たばこの煙など、咳を刺激するものは赤ちゃんの周囲からできるだけ避けましょう。

咳が続いているときは、室内の空気環境も確認してみてください。

赤ちゃんの咳に市販の咳止めを使ってもいい?

赤ちゃんの咳が続いているからといって、自己判断で市販薬を使うのは避けましょう。

乳幼児では、年齢によって使用できない薬や注意が必要な薬があります。

薬を使いたい場合は、子どもの年齢や症状を伝え、医師や薬剤師に相談してください。

以前処方された薬が残っていても、今回の症状に自己判断で使うのではなく、医師や薬剤師へ確認しましょう。

子どもが薬を嫌がって飲んでくれない場合はこちらの記事も参考にしてください。

子どもが薬を嫌がる時はどうする?飲ませ方のコツ5選と注意点を解説

咳が続くときに確認しておきたい病気

赤ちゃんの咳が長引いている場合、風邪以外の原因が隠れていることもあります。

例えば、百日咳では、風邪のような症状から始まったあと、咳の回数や程度が強くなることがあります。

特に乳児では、激しい咳によって無呼吸やチアノーゼなどにつながることがあるため注意が必要です。厚生労働省も、咳が続く場合は医療機関への受診を検討するよう案内しています。

「熱がないから風邪」と決めつけず、咳が長引く、強くなる、発作のように繰り返すなどの場合は医療機関へ相談しましょう。

夜間に病院へ行くか迷ったら#8000

夜になって咳がひどくなり、「今すぐ病院へ行ったほうがいいの?」と迷うこともありますよね。

そのような場合は、#8000(子ども医療電話相談)を利用できる場合があります。

#8000では、休日や夜間に子どもの症状について、受診したほうがよいか、どのように対処すればよいかなどを、小児科医師や看護師に電話で相談できます。

ただし、利用できる時間帯は地域によって異なります。

#8000はどんな時に使う?子どもの夜間救急相談を分かりやすく解説

まとめ|咳の「期間」だけでなく赤ちゃんの状態を確認しよう

赤ちゃんの咳だけが続いている場合、元気があり、水分がとれていて、呼吸も苦しくなければ、様子を見ながらかかりつけ医へ相談することもできます。

ただし、咳の期間だけで判断するのではなく、次のポイントを確認しましょう。

  • 普段どおり元気があるか
  • 母乳・ミルクや水分がとれているか
  • おしっこが普段どおり出ているか
  • 呼吸が苦しくないか
  • ゼーゼー、ヒューヒューしていないか
  • 咳で眠れないほどつらそうではないか
  • 咳が強くなったり、発作のようになったりしていないか

特に呼吸が苦しそう、激しくゼーゼーしている、呼吸が弱い、唇が紫色、意識や反応がおかしいなどの場合は、119番への連絡を検討してください。

夜間や休日に受診するべきか迷った場合は、#8000への相談も選択肢になります。

鼻水も一緒に出ている場合は、こちらの記事も参考にしてください。

赤ちゃんの鼻水だけで元気なら病院に行く?受診の目安と自宅での対処法

夜間の受診について迷った場合はこちらもどうぞ。

#8000はどんな時に使う?子どもの夜間救急相談を分かりやすく解説

夜だけ熱が出る場合はこちらの記事も参考になります。

子どもが夜だけ熱を出すのはなぜ?考えられる原因と受診の目安・対処法

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